組織再編・連結納税

組織再編成コンサルティング

中堅中小企業においても、事業ごとに法人を分けてグループ企業形態をとっているケースがよくあります。
事業ごとに法人を分けると会計を明確に分けることができるので、法人ごとの業績を把握しやすいメリットがあります。

しかし、法人の数だけ管理部門の負担が大きくなり事務コストが増加するといったデメリットもあります。
また、業績の良い法人と業績の悪い法人が同じグループ内にいるようなケースでは、税負担が余計に重くなっていることもあります。

具体的事例


E社長は、飲食業(F社)とホテル業(G社)の二社グループ企業経営者です。
F社は業績が安定していましたが、G社は赤字体質を抜け出せそうにありません。
E社長は全ての株式を保有しており、長男に引き継ぐことも視野に入れています。

E社長にヒアリングしたところ、二社の経営は密接につながっており合併した場合には経営効率があがり事務コストも減らすことができるとのことでした。 二社合併をした場合、従業員数が100名を超えることになることから自社株式対策にもなりそうです。

以上のことから、連結納税制度で法人税の節税だけするのではなく、合併により法人税の節税と自社株式対策を同時にすることにしました。

一度法人を立ち上げてしまうと、その状態から手を付けずに放置しているケースが多く見られます。組織再編成を活用して、節税対策や自社株式対策もできるのです。

連結納税コンサルティング


連結納税制度はグループ内の法人の黒字と赤字を相殺して法人税を納める制度です。グループ内に1つでも赤字となっている法人があれば、その法人の赤字を利用して、法人税を減少させることができます。

一般的に連結納税制度は上場企業のような大法人しか関係がないと思われがちですが、中小企業だからこそ連結納税制度を導入し、法人税を減らして、資金を有効活用すべきです。

ただし、連結納税制度は一度適用を受けることを選択すると一部の例外を除いて継続的に導入をしなければいけません。そのため、連結納税制度を導入する際には、様々な視点から有利・不利のシミュレーションを行い慎重に検討を行います。

連結納税導入によるメリット

  • グループ内の利益と損失の通算ができる
  • 親会社や子会社の繰越欠損金を利用できる(子会社は一部制限あり)
  • 導入時に保有している資産の含み損が計上できる
  • 試験研究費の税額控除などの税額控除額のメリットを多く受けられる可能性がある 等

連結納税導入によるデメリット

  • 子会社の欠損金が切り捨てられる可能性がある
  • 導入時に保有している資産の含み益が計上される可能性がある
  • 事務処理の負担が増える 等

これまで連結納税制度の導入を一度も検討したことがないのは大きな損失になりかねません。
当社では2社以上の企業グループからでも連結納税制度の有利・不利のシミュレーションを行いご提案させて頂きます。
尚、連結納税制制度は事務処理が煩雑になる部分は当社で一括サポートすることが出来ますので、経理担当者への負担などを気にせず、ご相談下さい。